シニアライフアドバイザーの眼で見てきたこと、現在見ていることをことを通して、皆さまのシニアライフを応援するページです。

豊かな人生と共に～もしもの時のために伝えておきたいこと～
ACP（アドバンスケアプランニング）

先日ACPについての研修がありました。

「将来自分の考えを伝えられなくなった場合に備えて前もって受ける医療に対する希望を家族や医師と話し合い文章に残す」というものです。

研修会には多くの医療関係者か参加していました。

私は介護保険のケアマネジャーですが「医療」と「介護」の連携は大変重要なもので何度も家族が親の医療方針に悩む現場に遭遇しています。

特に、「胃ろう」等の延命治療には本人は認知症があり判断能力がないので家族が悩んで悩んで悩み抜いて出した結論に、また悩んで精神的に参って泣かれる事があります。

家族にそんな辛い思いをさせないためにも必要なものだと思いました。

このACPは、医療現場から出た声で意思決定能力があるうちに記録に残して、カルテにはさんでおくものです。

「生き方」を問う時代から「死に方」を問われる時代になってきたのではないでしょうか。（4期　角崎）

先日「一人暮らしで認知症の高齢者が住み慣れた自宅で暮らしたいという希望をかなえるには」という研修がありました。

ケアマネージャーの仕事に従事して5年以上になりますが、このような高齢者が本当に多くなっている現状があります。火の不始末は？排泄の失敗があったら？薬は？食事は？

ヘルパーさんやデイサービスを利用してもそれ以外の時間は？夜中の徘徊の対処は？問題は色々です。

グループワークでしたが、あるグループの医師から「家で暮らすのは無理!施設でしょう❗」とズバッと言われました。

確かに「施設」という選択肢が一番の安全策ではありますが…一番大切な本人の気持ちはどうでしょうか？

本人が「住み慣れた家で暮らしたい」のであればケアマネとして「家で暮らせるように」色々な方法を考えていきます。

ただしそれには「一人で暮らす」と決めた本人の「覚悟」、一緒に暮らせない事情があり「一人暮らしをさせる」家族の「覚悟」が必要になります。

何かあっても誰のせいでもないその「覚悟」が…でもその「覚悟」ができず、家族が「施設」を選択してしまう現実があります。

でもそれも家族の辛い「覚悟」だと思います。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（4期 角崎）